image「世の中で、一番危険な言葉とは、『Good Job!』(上出来だ!)と言う言葉だ。」

映画「セッション」の中で、主人公のジャズ教師のセリフである。

彼は、アメリカの有名な音楽院でジャズを教えていた。
その教え方は過酷で、生徒を次々と厳しい言葉で追いつめ、プレッシャーをかけていく。

耐え切れずに挫折していく生徒たちも多い。

が、その教師から習った生徒は、一流のミュージシャンとして育っていく。しかし、ある日、その教え方が問題となり、彼は音楽院を去ることになってしまう。 

「なぜ、そこまで厳しいんですか?あなたは教えた方の一線を超えてしまい、才能ある生徒を挫折させているのでは?」と、教師は、音楽院を辞めた生徒から責められる。
すると彼は、こう答える。

バード(一流の者)は、何があっても絶対に挫折しないものだ
俺は、あえて過酷な教え方をして、そうした人材を育てる仕事をしてただけだ。
でも、多くの人は俺のことを誤解している。

すぐに、みんな『Good Job!』(上出来だ!)で済ましてしまう。
これが一番危険な言葉なんだよ。そのせいで、バードは育たない。
よく、その辺で売っているジャズのCDが物語っているよ。
今や、ジャズは死んでしまった。。。。」


人を感動させる仕事をする者は、いつの世でも、自分の限界を超えた者なのかもしれない。
妥協を許さない、あくなき追求の果てにこそ、ようやく「本当の美」を表現することができるのかもしれない。

映画「セッション」http://session.gaga.ne.jp/

 

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