「いろいろなことが分かるからと言って、必ずしもいいものんじゃない。。。」
こんなことを、ある師から言われたことがある。
彼は、いろいろなことが分かってしまう性質で、普通の人が感じられないものを感じることができる。
ある日、彼はカフェで、こう漏らした。
「例えば、ある女性を眺めていると、ふと涙がこぼれ落ちるときがあるんだ。。。
分かってしまうんだよ、この世じゃなくて、生まれる前の遥かな過去が。。。
彼女と一緒に生きていて、いろいろなことを経験したのを。。。」
彼は、哀しげな横目で、となりの女性を見つめた。
そして、また続けた。
「だからって、そんなエピソードを彼女に、いきなり言ったって、分かっちゃくれない。。。
頭がおかしいか、バカにされるのが落ちさ。。。
ベールに閉ざされているから、まったく思い出せないはずだから。。。」
私にも心当たりがある。
そう、自分だけ分かっても仕方がないことがあるのだ。。。
言いたくても言えないことも多い。
でも、ひょっとして多くの人がそうなのかもしれない。
ハートで感じた直観は、誰にも答え合わせができない。
でも、それは常識に反していたとしても、往々にして正しい。。。
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